こんにちは!大阪界隈の家財整理を専門で1000件以上行ってきた、関西エコクリーン代表の竹中です。
大切な方が亡くなると、やらなくてはならないことがとても多くあります。身の回りを整理する遺品整理を始め、役場への手続き、故人様が契約していたものの解約、葬儀の手配やお墓をどうするのか等々、心を整理する時間が欲しい時であっても、周りは待ってはくれません。葬儀の手配や遺品整理等、人生の中でそう多く経験する事ではなく、初めての方もとても多いです。そのような中では普段はあまり聞くことのない言葉を耳にする機会も少なくありません。
“永代供養”という言葉を聞いたことはありますでしょうか?どこかで耳にしたこと、目にしたことがある方は多いかと思いますが、その意味の細かい部分まで説明できる方は少ないのではないでしょうか。永代供養とは、葬儀関係で使われる言葉の中で特に勘違いされやすい言葉のひとつでもあります。今日はそんな“永代供養”という言葉の意味と、実際お寺に永代供養を依頼した時にどのような流れになるのかをお伝えしていきます。
いざ、自分自身で葬儀の手配をしなければならなくなった時に、知らないと「こんなはずじゃなかった!」なんてことになりかねません。お寺に供養を依頼するにあたって知っておかなければならない大切な知識の一つです。
永代供養ってどういう意味?
永代供養とは永久的に供養をしてくれるという意味合いなのでしょうか?永代供養とは、「定期的なお墓参りができない人に代わって、お寺や霊園が永代にわたって遺骨を供養し、管理してくれるシステム」のことを指します。永代供養と似た言葉に「永代使用」という言葉がありますが、これは全く別の意味合いになります。お寺や霊園とやり取りをする際に誤って使用してしまうと、様々な食い違いが生まれてしまうので注意が必要です。永代供養に「永遠に供養してくれる」という意味は無く、「お寺や霊園が続く限り、供養や管理をしてくれる」という意味合いなので注意したいです。
永代使用とは?
永代供養と似た言葉で“永代使用”があります。しかし、この2つの言葉は意味が全く違います。お寺や霊園とのやり取りの際に間違って使用してしまうと食い違いや誤解が生まれてしまうので注意が必要です。永代使用とは、「永代使用料」か「永代使用権」のどちらかの意味合いで使われます。
永代使用料とは、お寺や霊園から墓地を借りる際に支払う料金の事です。多くの場合は、墓所の使用契約を結ぶ際に一括で支払います。永代使用権とは、お寺や霊園と墓所使用契約を結び、その場所を使用する権利の事を指します。流れとしては、永代使用料を支払った後に永代使用権を獲得し、依頼者はその墓地を使用することができるようになります。墓地を利用している限りは権利を有していますが、お墓の引っ越しをする際にはその土地を返還する必要があり、永代使用権は消滅してしまいます。
永代供養にも永代使用にも“永代”が付くこともあり、半永久的に供養してもらえるものだと勘違いされている方がとても多く見受けられます。ですが、どちらの言葉にも“永遠”という意味はありません。故人様の供養をお寺や霊園に任せる際に避けては通れない言葉です。その意味合いをしっかりと押さえておきたいですね。
永代供養には種類がある
お寺や霊園に「永代供養」を依頼すると、主に4つのお墓の中から選択することになります。順に見ていきましょう。
単独墓
単独墓は、一般的にイメージできるお墓と同様に、故人様一人ひとりに対して墓石を建てることができます。多くの場合では、「33回忌まで」等、単独墓で供養できる期間が定められており、その期間を過ぎた後は合祀されます。
集合墓
集合墓は、シンボルとなる石碑が一つ建設されており、そのシンボルとなる墓石に対しえて納骨をします。集合墓では、納骨をするスペースが個別に分けられており、単独簿と同じく定められた期間が過ぎると合祀されます。
合祀墓
合祀墓では、単独墓や集合墓と違い、納骨をするスペースが区分されていません。集合墓と同じくシンボルが建設されていますが、納骨するペースが無い分、引っ越しをすることは困難になります。
納骨堂
納骨堂とは、遺骨を安置できるスペースの事を指します。家族で納骨するタイプ、夫婦で納骨するタイプ、単独で納骨するタイプ等様々で、お寺や霊園によっても選べるタイプは違ってきます。
メリットばかりではない永代供養
ここまで、“永代供養”という言葉の意味と、お寺や霊園に永代供養を依頼した際の詳細をお伝えしてきました。永代供養は永久的に供養してもらえるというわけではなく、デメリットもあります。家族単位で個別に納骨する場合には、“33回忌まで”、“55回忌まで”と、予め制限が設けられています。また、将来的に複数の方と同じ場所に納骨する永代供養では、合祀された後ではお墓の引っ越しができなくなってしまいます。そのようなデメリットも踏まえた上で、永代供養を依頼するのか、個別にお墓を建てるのかを検討したいものです。