こんにちは!
大阪界隈の遺品整理を専門で1000件以上行ってきた、
関西エコクリーン代表の竹中です。
遺品整理を行わなければいけなくなったら、
家の中の物を片付けるだけでは不十分です。
故人様が生前に使っていた衣類や生活用品、
お金や土地の権利書を適切な場所に移動させたり引き継いだりすることは勿論です。
ですが、その家に付いている庭を整理したり、
屋根裏部屋や縁の下など、目の見えないところまで整理整頓させなければならないのです。
故人様の住んでいたいた家が借家だった場合、
部屋の中、室内外の壁面、庭、屋根等、
原則として借りたままの状態で返却することが求められます。
中でも大変なのは、屋根の上に設置されているアンテナの撤去です。
屋根の上は少なくとも高さ3メートル前後となり、
足場は斜めになっており、滑りやすく、
命綱を付けることも厳しいような場所です。
そのような高所かつ、足場の悪い場所で作業したことがある人の方が少ないのではないでしょうか。
今日はそんな、遺品整理を自分で行うとき、
屋根の上にあるアンテナを撤去するノウハウをお伝えしていきます。
屋上に実家の家の屋根の上にアンテナがあったり、
近所にアンテナのある屋根がある方は必見の内容です。
アンテナの撤去をする前に知っておくべき知識
まずは、アンテナの撤去をする前に
知っておくべき知識をお伝えしていきます。
屋根の上にアンテナがある家屋で、
屋根に直接アンテナが設置してあることはまずありません。
通常は“屋根馬”という、テレビ用や無線用のアンテナを設置するための土台を置き、
その上にアンテナを設置します。
屋根馬は別名“ルーフベース”と言い、
接地面が平らではない屋根に、アンテナがしっかり固定できるよう、
平らな面を作り出す役割を担っています。
屋根馬(ルーフベース)があることで、屋根にしっかりとアンテナを固定することができ、
台風や豪雨時の強風から耐えるような設置が可能となります。
また、屋根馬には種類があり、
多くの家屋で使用されているものは1000円前後からの設置が可能で、
主にテレビ用アンテナの設置に使用されます。
アマチュア無線用の専門的なものや一定の企画があるものの価格は5万円前後です。
アンテナ撤去を自分で行うための4つのステップ
1.支線(ワイヤー)を切断
まずは支線(ワイヤー)を説切断していきます。
アンテナを、強風や重さから守るために、通常は4~8本の支線(ワイヤー)が設置してあることが多いです。アンテナは単純に立っているだけではないので、それらの支線(ワイヤー)を切断する必要があります。
支線(ワイヤー)が比較的新しいものであれば、ねじって緩め、取り外すことも可能なのですが、長年使っていたワイヤーはねじろうとするとその部分で折れてしまいます。
なので、支線(ワイヤー)が取り付けてある根本部分で切断するのが最も安全で効率的です。
支線(ワイヤー)を切断する際に注意しなければならないポイントは、ピンと張られた支線(ワイヤー) に引っ張りによる負荷がかかっている場合があることです。
長い時間、強風や雪の重さに耐えてきたアンテナは、支線(ワイヤー)が切断されたとたんに引っ張られている方向へ倒れてしまいます。
もし、アンテナの撤去作用を2人で行っていた場合、
倒れてきたアンテナに直撃した人が屋根から転落し、大けがを負ってしまうかもしれません。
ワイヤーを切断する際には引っ張られている方向、
張りの強度を確認してから切断しなければなりません。
また、支線(ワイヤー)は長年の強風や雪に耐えうるよう、
通常の針金よりも強度の高いものが使われています。
ニッパー等の簡易的なもので切断するよりは、
道泉カッター等の専門的な工具のほうが簡単に切断できます。
2.アンテナを横に寝かせる
支線(ワイヤー)は、屋根の中央部分からすそ部分まで伸びており、切断してはずす際にはすそ部分まで下りていかなければなりません。
高所から地面を見ることで恐怖を感じますし、
屋根が腐ってしまっていたりすると、非常に危険です。
支線(ワイヤー)が切断出来たら、アンテナが立っていたところに横に寝かせておくようにします。
次は同軸ケーブルをはずしていきます。 同軸ケーブルは、アンテナからテレビへ電波を送り込む線で、黒い色をしているものです。この同軸ケーブルはテレビの背面へ直接接続されています。
3.同軸ケーブルを外すか切断しよう
同軸ケーブル(黒い線)は、
アンテナそのものに設置されていたり、アンテナポールに設置されている場合もあります。
カバーをあけてねじを取り外すか、完全に廃棄してしまう場合は切断してしまっても問題ありません。
遺品整理業者に依頼すると、特に要望が無ければ綺麗に取り外し、
再使用できる状態でお渡しするのですが、自分自身で遺品整理を行う場合は、
廃棄するのであれば切断してしまった方が、危険も時間も最小限で行うことができます。
4.アンテナの撤去の仕上げ作業
ここまでくれば、アンテナ撤去作業の9割は終了です。
アンテナと屋根馬の接地面を綺麗にしたり、残っているものを清掃し、
屋根馬を取り外してアンテナの撤去作業は終了です。
近隣の屋根が近い場合は、当ててしまう可能性もあるので、
当たらないように注意し、安全に配慮してアンテナを屋根からおろします。
アンテナの撤去は1階だけとは限らない
アンテナがある場所は1階の屋根のみとは限りません。
2階の屋根の上、軒の部分からポールを伸ばし、
その先端にアンテナがついている場合もあります。
自分自身でアンテナの撤去をすることはどんな場合でもできなくはないですが、
あまりにも危険だと判断した場合は無理をせずに専門業者に依頼するようにしましょう。
決して簡単ではないアンテナの撤去作業
ここまで、屋根の上のアンテナを自分自身で撤去する方法をお伝えしてきました。
文章を見るだけだと一見簡単そうに見える作業ですが、
実際に行ってみると、思った以上に足場が不安定だったり、アンテナが重かったりと、想定外のことが多く出てきます。
想定外のことが出てきたときに、とっさに判断しなければならないと、
初めて行うことでは誤った判断をしてしまいやすく、最悪の場合は大けがにつながるなんてこともあり得ます。
アンテナ撤去の詳しい方法を聞く意味でも、
まずは遺品整理の専門家の方の判断を仰ぐのをおすすめします。