形見分けの時、“いらないモノ”でも引き取らなきゃいけないの?

こんにちは!

大阪界隈の家財整理を専門で1000件以上行ってきた、

関西エコクリーン代表のシゲです。

形見分け時によく相談を受けるものとして、

「形見分け時はいらないモノでもありがたく頂かなければならないの?」

というものがります。

「亡くなった人の事を思えば、ありがたく頂戴した方が良いのだろうけど…

古いデザインの服は貰っても着ないし、リメイクするのも面倒。」

「良いものなのは分かるけど、置く場所も無いし換金も出来ないしただただ困る!」

「形見分けに呼んでいただくのはありがたいけど、亡くなった方とそんなに親しくなかったし、第一血縁も遠いし。」

等々。

実際の形見分けの時には何事もなく終わっても、

いざ家に持ち帰ってきてから処分の相談を受けることもあります。

亡くなった方の持ち物ってなんだか処分しづらいですよね。

そこで今回は、形見分け時にはいらないモノでも引き取らなければいけないのか、皆が揉めずにスッキリと形見分けをする方法をお伝えしていきます。

遺品整理が一段落し、四十九日の時に形見分けを実施する予定のある人は特に必見の内容です。

形見分けの時、“いらないモノ”でも引き取らなきゃいけないの?

結論から申し上げると、形見分け時に渡されたモノでも、いらないモノであれば断ってしまって問題ないですし、故人様やそのご遺族様に失礼に当たることはありません。

しかし、ここで重要になってくるのは断り方です。

真正面から断ってしまっては、せっかく形見分けの場に呼んでくださったご親族様に失礼になってしまいます。

形見分けの品を貰った時に、最もやってはいけないことは、

「大切な形見の品を、どうして私にくれるのですか?」

と尋ねることです。

ご遺族様も考え方は様々ですし、

故人様と面識のあった方全員に何かしらを受け取ってほしいと考えている場合もあります。

今まであったケースだと、故人様の手芸用品を使ってポケットティッシュカバーを作り、四十九日の時に参加された方に配られていた方もいました。

ただ、ご遺族様の気持ちとして

「形見分けとして何かしら受け取ってほしい」と考えていても、

貰う側からしたら「申し訳ないけどいらない」と思ってしまう人もいますよね。

好みではない形見だったり、必要ないものだったりすると、“遺品”ということもあり、簡単には捨てることがでなくて困ってしまいますよね。

形見分け時にいらないモノの断り方①

「この場に呼んでいただき、○○さんの形見を頂けるなんて恐縮です。

ただ、そのお品が手元にあるとどうしてもさんサンの事を思い出してしまいます。

ですので、気持ちだけ頂戴いたします。」

“形見分けの品を貰えるのは嬉しいけど、見る度に故人様を思い出してしまい辛い。”

といった気持ちをご遺族様にお伝えし、断ります。

形見分け時にいらないモノの断り方②

「私は普段使うことがありませんので、どなたか使っていただける方にお持ち頂くのが良いかと思います。」

「せっかく形見として頂いても、使わずに置いておくだけでは○○さんの供養になりませんので。」

“いらないです”と、ストレートに気持ちを伝えてしまうと、ご家族を亡くられて悲しんでいるご遺族様の事をさらに傷つけてしまいます。

あくまで、“欲しい気持ちはあるけれど、私が貰うよりももっとふさわしい人がいる”といった伝え方をすることが重要です。

形見分け時に起こりやすいトラブル

ここでは、遺品分け時に起こりやすいトラブルを見ていきます。

金品を巡るトラブルは、起こりやすい場面やパターンもある程度決まっていますので、事前に、そのようなことが起こらないように準備しておくと良いでしょう。

どの品を誰に形見分けするかでトラブルになった

形見分けで最も多いトラブルは、“どの品を誰に形見分けするのか”といったことです。

特に、宝石や金のネックレス、昔のお金等、金銭的に価値のあるものを形見分けする際は注意しなければなりません。

また、故人様が生前に、一つモノを複数の方に譲渡する約束をしてしまい、形見分けの際にトラブルになるケースもあります。

このような場合は、個人様と血縁の濃い順番に形見分けを行うことで、トラブルを防ぐことができます。

価値のある品を形見分けするときにトラブルになった

故人様が歴史的や、素材的に価値のあるものを集めていると、残された遺品を巡ってトラブルになることもあります。

特に、掛け軸などの美術品をコレクションしていた場合、形見分けをする人のみならず、コレクターや、古美術商が買取の相談を持ち掛けてくることもあります。このような、歴史的・素材的に価値のあるものは“形見分け”とせずに、財産として分配すると後々のトラブルを未然に防ぐことができます。

また、残されたご遺族様がそのコレクションに一切の興味がない場合は、詳しい方に買取を依頼し、現金化したうえで分配するのも良いでしょう。

事前に伝えてしまったのでトラブルになった

形見分けの際に、親族の方に事前に日にちを伝えておくことは、時間を取ってもらう上でも重要なことです。

しかし、注意しなければならないのが、伝えるべき人とそうでない人を分ける必要があるということです。

形見分けをする前に、近所に住んでいる友人が家の中のものを持ち出してしまったり、ひどい場合には全くの赤の他人が家の中のものを持ち出してしまうこともあります。

いくら親族とはいえ、故人様の詳細な友人関係まで把握するのは困難です。

特に、価値のあるものを収集している方は、ある程度の年齢までいったら、誰に何を譲渡するのかを記した遺言状を作成しておくと、トラブルを防ぐことができます。

形見を事前に把握しておくことで、分ける際のトラブルを防ぐ

形見分けの際は、人によってはいらないと思ってしまうこともあり、その逆に、一つのモノを複数人の人が欲しがることもあり、どちらともトラブルにつながります。

無くなる前に一度、どの遺品を誰に形見分けしたいのか話し合い、分かりづらい場合は遺品整理の専門家の意見を仰ぐことで、形見分け時かかわったすべての人の納得がいく形見分けをすることができるでしょう。

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