整理しきれなかった遺品を処分するのは心苦しい…そんなときは?

こんにちは!

大阪界隈の家財整理を専門で1000件以上行ってきた、関西エコクリーン代表の竹中です。

実際に遺品整理を行うと、思っていた以上に

「処分するのか、とっておくのか、売却するのか…どうしよう。」

といった悩みが多く出てきます。

大掃除をしたことがある方ならイメージが湧きやすいかと思いますが、

使わないけど処分できない、いわゆる“保留”のものが多くなってしまい、

結局あまり処分することができなった経験があると思います。

大掃除では処分しようか迷ったら保留にすればいいのですが、

遺品整理の場合では保留にして持ち帰るのは

距離や置き場所等、様々な問題からほぼ出来ないと考えて良いでしょう。

多くの遺品を処分することがほぼ必須な遺品整理ですが、

どうしても処分しきれなかったものはどうすべきなのでしょうか。

今まで遺品整理を経験した人はどうしているのかや、プロはどういう考え方で遺品整理をしているのかをお伝えしていきます。

1.整理しきれなかった遺品を処分するのは心苦しい…そんなときは?

まだ使えるもの、故人様が大切にしていたもの、新品に近いもの等、

遺品整理をしていると処分しづらいものが数多く出てきますよね。

これらの感情は、遺品整理を行っている多くの人が直面しているものであり、

遺品整理がなかなか思うように進まない原因です。

しかし、これらの感情にはきちんとした理由があります。

多くのご遺族様を支えてきた精神科医の先生は“3つの要因がある”と語っています。

1.1.故人様の思いが詰まっていそうな品物

日記や写真等、生前の故人様が写っていたり、故人様の直筆であったりすると、形見として手元に残しておきたい方も多いです。

しかし生前、毎日日記に綴っていて量が多すぎたり保存状態が悪く、衛生的にも良くなく、処分せざるを得ない状態であることもあります。そのような品物は、処分ではなく“遺品供養”をするのが望ましいです。

1.2.処分するとバチが当たりそうな品物

神棚や仏壇は宗教上やサイズの問題で引き取れないことも少なくありません。

しかし、処分をするのも「バチが当たりそう」でしづらいですよね。神棚や仏壇などはそれぞれにあった処分方法があるので、調べるか、詳しい人に尋ねてから行うのが望ましいです。

 

1.3.形見分けをする機会が無かった場合

遺品整理を行う場合、残されたご遺族様や、ご親族様などで“形見分け”をしてから本格的な遺品整理を行うものです。

しかしながら、遠方に住んでいたり、時間の都合がつかなかったりと、形見分けをする時間が取れないまま遺品整理をしなくてはならないケースもあります。

形見分けを行った後であれば、本当に大切な品物は残っていないことが多いです。ご遺族様やご親族様が必要な品物を選んだ後であれば、そこまで一つ一つの品物に対して悩む方は少ないようですが、“誰かにとってまだ必要かもしれない品物”は、処分を決断するまでに時間を要します。

1.4.遺品を処分するタイミングはいつが適切?

「残ってしまったこの遺品はどうしようか」と考えた時に、適切なタイミングというものはあるのでしょうか。

ほとんどの遺品の場合は、「ご自身が適切だと思うタイミングに合わせて処分すれば良い」と言えるでしょう。ご遺族様の悲しみが癒えるのにしばらくいかかりそうな場合は数年経った後に遺品を処分しても良いでしょうし、諸事情により早急な処分を要する場合は、法要後すぐに行っても良いでしょう。ご遺族様によっては、葬儀後まもなく遺品を処分してしまっては故人に対して申し訳ないと思う方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。

残されたご遺族様、ご親族様が納得のいくタイミングで遺品整理を行い、故人様への気持ちに区切りをつけ、前に進んでいくことが最も大切なのです。

注意点としては、親族の了承を得ずに遺品整理を行ってしまうと、トラブルに発展してしまうことがあります。

故人様が賃貸の家に住んでいた場合には早めに退去しなければならないといった場合もあります。故人様の家が賃貸契約だった場合、多くの方は亡くなった後の月末までを契約期間として、それまでに遺品整理と退去の手続きを完了させることが多いです。また、四十九日法要が終わるまでは故人様の魂がこの世を彷徨っていると言われていることもあり、その月の終わりまでに遺品整理を行うという方も少なくありません。

 

2.残ってしまった遺品を処分するときはどう思ってる?

たとえ、処分しづらい遺品が多くあろうと、最終的にはまっさらな状態にしたり、人が住める状態にまで持っていかなければならないのが遺品整理です。

遺品整理を行ってきた方はどんな考え方で遺品整理を行ってきたのでしょうか。

2.1.故人様の立場になって考えてみる。

「処分するのは気が引ける」というのは、故人様の気持ちを大切にしているからこそです。

しかし、実際に故人様の立場に立ったらどう感じるでしょうか。生前に大切にしていたものは世代を引き継いでいってもらいたいと思うものもあるでしょうが、それはごく一部に限られた物です。残されたご遺族様に対しては、「健やかに笑顔で暮らしていってほしい」と思うのではないでしょうか。

2.2.どんな遺品でも、処分される日は必ず来る。

今、目の前にある遺品がとても綺麗な状態で、処分しづらいとしても、年数が経過するにつれて劣化し、いつかは誰かに処分されます。

多くの時間を使って、処分するか残すか悩んで、結局あまり使うことはなく、誰かに処分されてしまうよりも、その品物に対して感謝の気持ちを込め、処分してもいいのではないでしょうか。

2.3.「いつか誰かが使うかも」は整理する。

遺品整理が思ったように進まない原因の多くは「いつか誰かが使うかも」と思い、残してしまうことです。

ドライかもしれませんが、“いつか誰か”の具体的な時間や人物の顔が想像できないようであれば、思い切って処分してしまいましょう。

3.処分しづらい遺品、みんなはどうしてる?

処分しづらい遺品が多く、困ってしまったときはどうしたらいいのでしょうか?

ここでは、実際に遺品整理を行ったことのある人はどのようにして完了させたのか、多くの人はどのように遺品整理を行っているのかをお伝えします。

3.1.どんなものであっても処分してしまう

最後まで残ってしまったり、状態からも引き取りが難しい遺品は、目を瞑って処分に回してしまう方もいます。

お金をあまりかけられなかったり、処分の方法が分からないのであれば仕方がないのかもしれませんが、故人様の事を思えば出来るだけ適切な形で処分したいものです。

3.2.遺品供養をしてもらう

もう一つは、遺品供養をしてもらうといった方法です。

遺品供養では、一つ一つの遺品を“ゴミ”として処分するのではありません。

お焚き上げという、日本で古くから行われてきた方法で供養を行います。炎によって浄化された遺品は、一般のものとは別で供養されたものなので、故人様の気持ちも汲み取った処分と言えます。

4.「故人様ならどうなることを望んでいるのか」を念頭に置いて遺品整理しよう。

あなたの“この遺品は処分しようか迷っている”という気持ちは、故人様の事を思っているが故の感情であることが多いです。

「思い出の品だからどうしよう」ではなく、「故人様はどうなってほしいと思っているだろう」という視点を持つだけでも遺品整理の心持が軽くなり、順調な遺品整理をすることができます。目の前にある遺品を処分しようか引き取ろうか迷ったときは、一度、故人様の思いを想像してみてはいかがでしょうか。